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サステナビリティ重要課題

サステナビリティ重要課題の考え方

当社は、「あらゆる人々に、安全で安心かつ高品質な航空サービスを、身近な価格で提供する」ことを通じて、社会の持続的な発展に貢献することを、サステナビリティ基本方針としています。この基本方針に則って事業活動を継続していくために、重要な要素として、「事業の基盤」と「重要課題」を特定しました。

「事業の基盤」は、当社にとって最も重要であり、普遍的に取り組むべきものです。「安全と品質」および「ガバナンス」を事業の基盤として位置づけました。これら2つの要素は当社が事業を継続する上で欠かすことができません。最優先で取り組みます。

「重要課題」は、事業を通じた社会の発展への貢献と、社会・環境の持続可能性の向上を両立するために、当社が特に力を入れて取り組むべきものです。私たちの事業は、社会や環境のシステムの上に成り立っています。将来にわたって事業を継続していくためには、当社の持続可能性のみならず、社会や環境の持続可能性の向上も同時に追求していくことが必須と考えています。特定した重要課題を事業計画に組み込み、その解決に取り組みます。

特定した重要課題

環境

航空運送事業を行う中でGHG(温室効果ガス)の排出が避けられない当社にとって、気候変動への対策は最も重要な課題の一つです。GHG排出量の少ない航空機やSAF(持続可能な航空燃料)の導入をはじめとした取り組みを推進し、環境負荷の低減と社会価値の創出を両立します。

共生社会の実現のため、公共交通インフラである当社が果たすべき役割は大きいと認識しています。あらゆる人が気軽に利用しやすい航空サービスを提供することで、誰一人取り残さない社会の実現に貢献します。

また、人材は当社の価値創出の源です。社員が成長しながら生き生きと活躍することのできる環境づくりに努めます。

地域

当社の事業は就航地域と密接に関わり合っており、就航地域の発展無くして当社の発展はあり得ません。路線ネットワークの維持・拡大による人流・物流の拡大と就航地の魅力発信を通じて、就航地の発展に貢献します。

各重要課題への取り組みによる当社及び社会への効果、並びにSDGsの17の目標のうちで貢献する主な目標は以下の通りです。

重要課題 当社への効果 社会への効果 SDGsへの貢献
環境
  • 法規制リスクの回避による事業の維持
  • 環境リスク回避による評価の維持・向上
  • 燃油費の抑制
  • GHG排出抑制による気候変動の緩和
  • 持続可能なエネルギーへのシフト
  • 目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 目標12:つくる責任 つかう責任
  • 目標13:気候変動に具体的な対策を
  • アクセシビリティの向上による利用者・潜在顧客層の拡大
  • ノウハウの蓄積による競争優位性の確立
  • 多様な人材による新たな価値創出
  • イノベーションの推進
  • 公共交通機関へのアクセシビリティ向上
  • 共生社会の実現
  • 雇用創出
  • 目標5:ジェンダー平等を実現しよう
  • 目標8:働きがいも 経済成長も
  • 目標10:人や国の不平等をなくそう
地域
  • 当社の認知度向上
  • 就航地の認知度向上による利用客の増加
  • 潜在顧客層の拡大
  • 地域経済の活性化
  • 地域間交流の促進
  • 就航地の認知度向上
  • 目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 目標11:住み続けられるまちづくりを

各重要課題に対応する重点テーマ及び取り組みと目標は以下の通りです。

重要課題 重点テーマ 取り組みと目標
環境 気候変動対策
代替燃料の導入
省燃費機材への切り替え

2030年
航空燃料使用量の10%のSAFへの置き換え

2050年
カーボンニュートラル

省燃費運航の促進
SAFの利用
車両・施設からの排出削減
カーボンオフセット
DE&I推進
お客様
職員の接遇能力の向上
施設等の環境整備
社員
働き方の多様化
働きがい向上
社員の活躍 継続的な学びと成長機会の提供
地域 地域共生 人流・物流の拡大
地域との連携強化
  • DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)
    D&IにEのエクイティ(公平性)が加わり、さまざまな機会や情報へのアクセスをすべての人に公平に保障するという考え

重要課題特定のプロセス

Step1:課題の抽出

国際的な開示枠組み等やスタンダード項目を活用して、幅広いESG課題を網羅的に抽出しロングリストを作成しました。その後、ロングリストの項目について、類似項目を整理した上で、当社事業と関係する可能性のある項目を抽出し、ショートリストを作成しました。

Step2:分析

Step1で抽出したショートリストの各項目について、「自社の事業に与えるインパクト」、「社会や環境に与えるインパクト」の2軸で重要度を分析しました。

自社の事業に与えるインパクト

リスクや機会の大きさ、経営理念や企業ミッション等との一貫性

社会や環境に与えるインパクト

顧客、社員、株主、ビジネスパートナー(取引先、金融機関)、地域社会、地域環境にとっての重要性

Step3:特定

分析結果をもとに、業務執行取締役と執行役員で構成されるサステナビリティ委員会で議論を重ね、重要課題を特定しました。

Step4:評価と承認

Step2・3で分析、特定した3つの重要課題は、社外取締役による評価を経て、取締役会で承認されました。